保険のはなし

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Q1:保険に入るように言われました。入らなければいけないのですか?

種類によります。義務のものと、任意(自由)のものとあります。
あなたは、誰からどんな保険の話をされたのでしょうか。職場から、親族から、保険会社等の営業員からなど、相手によって指している「保険」の意味が異なります。

まず、職場で加入を求められる保険から説明します。そもそも保険には、加入が義務となっているもの(公的保険・社会保険)と、加入が自由となっているもの(民間保険・任意保険)の2種類があります。健康保険や公的年金などは加入が義務なので必ず入ることになり、新採用の時には職場で手続きします。

そして健康保険については、大多数の教職員が次の4種類のいずれかに加入します。

公立学校の場合…公立学校共済組合

国立大学や高等専門学校の場合…文部科学省共済組合

私立学校の場合…日本私立学校振興・共済事業団

勤務先に関わらず正職員でない場合など…国民健康保険

その所属を表す組合員証が、医療機関にかかる際に用いる「健康保険証(※)」というわけです。(※ゆくゆくはそれぞれの組合員証をマイナンバーカードに一本化する方向が示されています)
<公立学校にお勤めの職員の中には、教育委員会雇用ではなく自治体雇用の職種のかたもいます。自治体雇用の場合は地方公務員共済組合所属の場合があります>

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Q2:公的な保険ではない保険は、入らなくてもいいのですか?

公的保険以外にも、加入が義務づけられている保険があります。

あなたが、自家用車・自家用バイクを持っている場合、必ず加入しなければならない保険があります。車両の所有者に加入義務のある「自賠責保険」です。

また、教職員が出張に自家用車を使用する場合は、さらに任意保険の「自動車保険 (または自動車共済)」の加入が必要です。自家用車で出張する場合は、あなたが被保険者であることを記した保険証書のコピーを、職場に提出するよう求められます。(※その自家用車が親の所有で、保険料も親が払ってくれているとしても提出します。あなたが運転する車を補償するという保険証券(共済証書)が必要です) 

もしも出張に自家用車を用いず、運転は通勤・プライベートのみなのであれば、自動車保険(共済)の加入は自由ということになります。しかし、車を運転する教職員のみなさんは、出張に使用せずとも、自動車保険(共済)の加入を強くおすすめします。自賠責保険だけでは、補償範囲も補償額も充分とは言えないからです。

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Q3:私は「超」のつく安全運転です。それでも自動車の任意保険は必要なのですか?

出張に使用する方は必須です。それ以外の方でも、加入を強くおすすめします。

「家族も自分もいままで事故にあったことがないから」とか「めったに運転しないから」という理由で、自動車保険(共済)は必要がないと考える方がいます。

でも、だからといって今後100%事故に遭わないという保証はありません。自動車事故は相手の不注意や、まさかの出来事によっても起きうるからです。また、自賠責保険と自動車保険(共済)とでは、補償の対象や金額が異なります。(※詳しくはQ5へ) 

そして、何より重要なのは事故の相手が自動車保険に入っていない可能性があることです。実に「6~7台に1台」の割合で任意保険なしの車が公道を走っていて、そんな相手が起こした事故にまきこまれると、自分のほうが生活破綻する可能性があります。自分を守るために自動車保険・自動車共済が役立ちますから、車を運転する限りは自動車保険・自動車共済の加入を強くおすすめするわけです。

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Q4:自動車保険の見積もりをみたら、とても高くて生活が苦しくなりそうなのですが…

加入条件や補償の内容によって保険料(掛金)が異なるので、選び方次第です。

自賠責保険は2年あたり2万円強で済みますが、自動車保険はそんなわけにはいきませんね。自動車保険の保険料(掛金)は、さまざまな条件によって変動します。同じ補償を選んだとしても、若い教職員の保険料が(ベテラン教職員よりも)高くなる原因が3つあります。①運転者の年齢、②車の種類等、③等級(無事故の年数)、です。

まず①「年齢・世代によって事故を起こす確率」の差です。世の中では若者と高齢者の事故が多いため、その世代の保険料が相対的に高くなる傾向があります。

そして②「事故が起きやすい車両」と言えばスピードの出る(出したくなる)車なので、排気量の大きい車両だとか、若者が選びがちなスポーツカーは保険料が高くなります。

そして③「保険に入ってからの無事故期間」が続くほど「等級」があがり、保険料が値下がりしていく仕組みのため、(契約期間・無事故の期間が短くなりがちな)若者は高くなります。保険料の負担を軽くするには、あなたの乗っている車の種類・状態によっては「車両保険」を外すことも有効なので、検討してみてもよいでしょう。(車両保険部分をはじめから除いてある自動車共済もあり、その分掛金が割安になっています) (※詳しくはQ6へ)

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Q5:自賠責保険と自動車保険と車両保険の違いがよくわからないのですが?

どんな損害に対する賠償・補償となるのか、対象と金額の設定が異なります

自賠責保険の契約は車検とセットで扱われます。自賠責保険に加入していないと車検が通らないからです。自賠責保険を扱う損害保険会社は複数ありますが、掛金や補償内容はどの会社も同一ですので、特に選択の必要はありません(※少し面倒ですが、選択も可能です)。自賠責保険の補償範囲は、事故の相手(被害者)の身体の補償に限られます。限度額は傷害120万円・後遺障害4000万円・死亡3000万円です。

大きな事故になるとそれ以上の賠償が必要な場合がありますし、物損や自分のケガなどの補償も必要になるため、自動車保険(共済)を追加するわけです。自動車保険(共済)は、①相手の身体(対人賠償)の外にも、②相手の車両や周囲の建物・施設(対物賠償)、③こちら側の車に乗っている人の死傷に対する保障(人身障害・搭乗者障害) 、④自分の車両(車両保険)、⑤示談交渉サービス、などの保障があり、特に①~③は限度額を選んで契約できます。

また、自動車保険(共済)の保険料(掛金)は、限度額だけでなく、運転者の年齢や車両の種類・状態などの条件によって細かく異なります。契約した後に車を乗り換えるなど、条件が変化すると、保険料(掛金)が上下することがあります。

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Q6:車両保険を外してもいいのはどんな場合ですか?

所有する車両の価値によるので、「高価な車両、新しい車両、リセールバリューを落としたくない車両」でないならば、車両保険の必要性が下がります。

車両保険は自動車保険の保険料(掛金)の半額ほどをしめますので、車両保険は必要ない場合は保険料負担がとても軽くなります。車両の価値が高いほど保険料が高く設定されていますので、自動車保険の見積もりの際に車種・年式の確認が必要になるわけです。

車両保険に入ったほうがいいのは、①高級車・外国車など、修理費用のかさむ車両、②登録から5年以内の新車で、しかも将来下取りを予定している車両、の2つです。リセールバリューというのは下取り価格のことですので、価値を下げたくないかたは修理の際に新品の純正部品を使うでしょうから費用がかさみます。車両が古い場合は、全損・廃車となるような事故の際に、保険金額が下がってしまいますので、新しい車の場合におすすめするわけです。新しい車であっても、今後下取りに出す予定はなく、廃車まで乗り続けるという場合は中古の部品で安く仕上げることも可能ですから、貯蓄していれば、車両保険に入らずとも対応可能です。

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Q7:「公的な保険と車の保険」以外は加入しなくてよいですか?

その他は任意保険で自由契約です。リスクに対するあなたの考え方次第です。

もしもあなたが、生涯にわたって就労が難しくなる病気やケガに遭うとか、事故を起こして誰かを死傷させてしまい億単位の損害賠償が発生したとか、住まいが全焼・全壊したとかしても、すべて貯蓄で対応できるのであれば、いかなる保険(共済)も必要ありません。ただし、そんな経済的なゆとりは、ほとんどの人はありませんから、まさかの時に生活が破綻しないよう保険(共済)で備えるわけです。ただ、充分な備えは安心をもたらしますが、過剰な備えは生活費を圧迫します。補償やサービス内容を確かめて、バランスよく備えることをおすすめします。何も起こらなかった時、安心のために払ったコストに満足できるのか、バランスが必要ですので、あなたの考え方次第となります。

自動車以外の保険としては、人(ひと)にかかわる任意保険と、住まいにかかわる任意保険があります。まず、賠償保険として「教職員賠償保険」と「個人賠償保険」があげられます。他人に損害を与えて賠償責任を負った時のためです。「自転車保険」も個人賠償保険です。また、自分の住まいには「火災保険・地震保険」、自分の身体や生活には「生命保険・医療保険・傷害保険・個人介護保険・個人年金保険」などがあります。これらは、強制ではないので、勧められたり、さがしたりして、加入することが多いです。(※自転車保険に限り、特定の自治体条例によって自転車使用者に義務となっています)

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Q8:生命保険のセールスがとても熱心で(断り疲れてます)、入るしかないでしょうか?

すすめられた保険の保険料が生活を圧迫するならきっぱりと断って構いません。

生命保険は任意保険ですので、入るかどうかはあなたの自由です。ということもあって、あなたの自由を侵害しないよう、同僚が口をださないことも多いと思います。入るべきかどうかは、「その保障が必要かどうか」で決めればよいのですが、その基準がわからないから、みなさんは迷うのだと思います。そこでズバリ、基準は「(自分+家族の人数)×500万円」と考えてください。例えば、独身なら500万円、夫婦だけなら1,000万円、子ども2人も合わせるなら2,000万円、ということです。すこし贅沢な補償を考えるとしても、そこから1.5倍でも充分なはずです。独身なら、葬儀・片づけの費用分の500万円でも充分です。

ところが、セールスのすすめに合わせて、独身なのに3,000万円(6倍!)の保険に入ったりすると、とたんに生活費を圧迫します。(高級車を買って、重いローンで生活をきりつめる状態と同じです)  今の自分に必要かどうか、収入に見合っているかよく検討してください。生命保険ですと、家族の人数に合わせた保険契約の変更がとても面倒だったり、できても割高になったりしますが、団体生命共済であれば1年更新のため、変更可能なタイミングが毎年きますので、気兼ねなく変更できるのが特徴です。

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Q9:生命保険はどれに入っても同じではないのですか?

同じではありません。簡素なものから贅沢なものまで、マイカー同様さまざまです。

生命保険をマイカーローンにたとえて説明します。高額な終身保険に契約するということは、必要不必要を問わず「(およそ退職時まで) 大型車を乗りついでローンを払い続ける」という契約と似ています。ずっと大型車に乗りたい人もいれば、そう思わない人もいます。その時、「みんな買ってますよ」という説明を信じ、大きな車は安心だからと自分に言い聞かせて、高いローンを選択するのはもちろん自由です。しかしマイカーや賃貸住宅を選ぶ際は、今の収入や家族の人数に合わせてその都度大きさを選択し、支払を適正額に抑えて生活費をラクにしたいと考えるのが一般的です。保障の大きさをその都度選択したいのならば、生命保険ではなく1年契約の「団体生命共済(終身)」を選べばよいです。「補償100万円あたりの掛金は月額●円」と決まっているので、契約時に2,000万円の補償が必要と考えるなら、その1年間で100万円の掛金の20倍を払うわけです。

「共済は掛け捨て、保険は一生モノ」と話すセールストークを聞くことがあるかもしれません。保険料支払いが終わった時点で、掛金の一部がまとまって戻ってくる「貯蓄型」の保険もあります。しかし、そのお金はもともと高い保険料を払った中の一部分であり、総支払額の大半は会社側の取り分(経費)になりますから戻ってきません。つまり、保険も掛け捨てだということです。(必要以上に大きな車を買うと、高いお金で空気を運ぶことになる、というのと似ています。生命保険料の払い過ぎを節約すると、高級車を新車で1台買えるほど違う人もいるとか)

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Q10:教職員賠償保険は、入ったほうがいいのですか?

教職員として避けられないリスクに備えるためなので、おすすめします。

教職員の職務上の行為によって他者に与えた損害を賠償するための保険ですが、保険会社ごとに補償内容や保険料(掛金)はさまざまです。どの保険会社にも共通している補償は、「保護者などから損害賠償請求訴訟を起こされた際の応訴費用や賠償金を補償する」という点です。保護者から訴えられ、弁護士・裁判所にお世話になる経験は、自動車事故以上にレアな経験と思いますが、いざそうなると弁護や裁判にかかる費用はなかなかの金額です。保険会社によっては、生命保険に加入した上でのオプションとしているものもあり、保険料負担が割高になる場合があります。

珍しい教職員賠償保険としてあげられるのは、教職員共済の「総合共済」という商品で、応訴の費用・賠償はもちろんのこと、日常によくある軽微な損害賠償にも対応している点です。児童生徒や来校者の私物を誤って破損したとか、私費会計で支払うもの(給食・卒業アルバム・遠征バス・チームジャージなど)に業務上のミスで損害を与えてしまい、賠償が必要になった事例にも対応しています。

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Q11:自転車保険とは、どんな保険なのですか?

(特定の自治体で)自転車を使用する人が加入する「個人賠償保険」です。

「自転車保険」については自治体によって加入を義務としている場合があります。これは自転車事故の被害者を救済するための措置ですので、「自転車保険」という名の保険でなくとも個人賠償保険に加入していればよいのです。

大半の自治体では最低補償額などの設定がありませんので、2,000~3,000万円の補償などでも充分と言えます。(※ごく一部の自治体ではより高額な補償を求めているところがありますので、都道府県や市区の自治体HPにて確認してください)  加入義務化の流れは、自転車と歩行者の接触による国内の事故で、1億円近い賠償を求めた判決が次々出てきたことに端を発しています。政令指定都市などでは早くから義務化されていますが、他の自治体では現時点で(努力義務)としているところもあります。義務化の波は年々広がっていますので、努力義務から義務へと変わる可能性があるので確認してください。あなたが1つの個人賠償保険に加入すると家族の自転車保険もカバーできる場合もあります。保険料が安いだけで判断せず、補償範囲も確認しましょう。

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