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アセルカデ

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教育時事

​教育に関する時事ネタを掲載しています。
概要を押さえ採用試験の小論文、面接では自分の意見、教育観などを述べられるようにしましょう。

教科担任制とは

文部科学省は2022年4月から小学校高学年での「教科担任制」を導入し、今年度は教員の加配定員の950人増を決定、今後4年間で3800人の定数改善をめざすと発表しました。
優先的対象教科として「外国語」「理科」「算数」「体育」を挙げています。

教科担任制によって持ちコマ数の軽減や授業準備の効率化につなげることができれば、その分を行事などの教育活動準備や教材研究・授業研究に充て、時間外勤務を減らすことにもつながります。

STEAM(スティーム)教育とは

STEAM教育とは、科Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学・ものづくり)、Art(芸術・リベラルアーツ)、Mathematics(数学)の5つの単語の頭文字を組み合わせた教育概念です。これら5つの分野の学習を通して、子どもを今後のIT社会に順応した競争力のある人材に育てていくための教育方針とも言われています。

日本のIT人材の不足は2030年には最大で約79万人に達すると予測されています。

プログラミング教育は知る(探究)とつくる(創造)のサイクルを生み出すSTEAM教育のひとつです。

STEAM(スティーム)教育とは
教科担任制とは
12年ぶりに生徒指導提要改討

12年ぶりに生徒指導提要改訂

生徒指導のガイドブックとされる「生徒指導提要」が12年ぶりに改訂されました。
改訂のポイントとしては、「積極的な生徒指導の充実」、「個別の重要課題を取り巻く社会環境の変化の反映」、「学習指導要領やチーム学校等の考え方の反映」の3点
追加された項目は
第12章 性に関する課題     
12.4「性的マイノリティ」に関する課題と対応 
第13章 多様な背景を持つ児童生徒への生徒指導 
13.1発達障害に関する理解と対応   
13.2精神疾患に関する理解と対応 
13.3健康課題に関する理解と対応   
13.4支援を要する家庭状況 
生徒指導提要(改訂版)は、複雑化する一人ひとりの背景、問題に寄り添い「個性の発見とよさや可能性の伸長、社会的資質・能力の発達」に資するものとなっており、子どもたちのいのちを守ることを最優先に、すべての子どもたちが安心して楽しく通える魅力ある学校となるよう、学校関係者が一丸となってとりくむための指針を示しています
.

しかし、生徒指導提要を実効性のあるものとするには、教職員の子どもと向き合う時間の確保や教育環境を整備、「校則の見直し」などでは、教職員、子どもたち自身、保護者などすべての人が子どもの権利条約を知ることが重要となります。

2023年4月 こども家庭庁スタート
国連障害者権利条約

2023年4月 こども家庭庁スタート

「子どもの権利条約」(※学校つくりに役立つ情報 参照)を基本理念とし、「こども基本法」(23.04施行)に則り、子どもの貧困や虐待、いじめなどこれまで各府省庁が別々に行ってきた政策を総合的に担う。内閣府の外局に設置され、各省庁に勧告することができる「勧告権」を持つ。

文科省所管業務は含まれていないが「いじめ」など関係するものについては連携していくとしている。諸外国で設置されている第三者機関である「子どもコミッショナー」は未設置で、今後の大きな検討課題となっている。

国連障害者権利条約

日本政府報告書審査2022.08.22~23 2022.09.09総括所見

条約の締結国は国連障害者権利委員会に対し、報告書を提出し、審査を受けなければならない。2022年8月22~23日に日本政府報告書審査会が開催され、国連障害者権利委員会から9月9日に総括所見が示され、日本政府に勧告がおこなわれた。

勧告(24条)では、日本政府に完全な社会的インクルージョンにむけ現行法を見直すとともに、良質なインクルーシブ教育に関する国家的行動計画の策定を求めている。

 

【24条 教育】

分離された特別な教育をやめる目的で、教育に関する国家政策、法律、行政上の取り決めの中で、障害のある子どもがインクルーシブ教育を受ける権利を認識し、すべての障害のある生徒が、あらゆるレベルの教育において、合理的配慮と必要とする個別の支援を受けられるように、特定の目標、時間枠、十分な予算で、質の高いインクルーシブ教育に関する国家行動計画を採択すること。

すべての障害児の普通学校への通学を保障し、普通学校が障害児の普通学校を拒否することを許さない「不登校」条項と方針を打ち出し、特殊学級関連の大臣告示を撤回すること。

障害のあるすべての子どもたちが、個々の教育的要求を満たし、インクルーシブ教育を確保するための合理的配慮を保障すること。

LGBTQ+

Lesbianレズビアン(女性同性愛者)

Gayゲイ(男性同性愛者)

Bisexualバイセクシュアル(両性愛者)

Transgenderトランスジェンダー(生まれた時に割り当てられた自身の身体の性別と、性自認が違っている人)のアルファベットの頭文字を取った言葉で、「性的少数者の総称」として用いられることもあります。

Questioning(クエスチョニング)自身の性のあり方がまだわからない・決めていない・あえて決めない人

+(プラス)は、こうした言葉では表現しきれない、性の多様性のことを表したもの

LGBTQ+層の割合は8.9%(2020電通調査)

 

SOGI(ソジ) 性的指向、性自認の頭文字

性的指向Sexual Orientation 性自認Gender Identity

LGBTQ+
子どもの貧困、7人に1人…
教員による児童・生徒性暴力防止法、施行
「ヤングケアラー」が17人に1人!?

「ヤングケアラー」が17人に1人!?

ヤングケアラーとは、本来大人が担うべきとされる家事や家族の世話などを日常的に行っている18歳未満の子どものことをいいます。親や祖父母などの世話だけでなく、幼い兄弟の世話も含まれます。

 

厚労省調査では、中学校の46.6%、全日制高校の49.8%にヤングケアラーが「いる」という結果になっています。同調査によると、回答した中学2年生の17人に1人がヤングケアラーということになります。家族の世話をすることで、勉強する時間や友だちと遊ぶ時間、睡眠時間や自分の時間が取れないといった問題や、誰にも相談できず支援が受けられず孤立しがちになってしまうという問題があります。

 

遅刻をしたり、宿題忘れや忘れ物が多かったりする子を頭ごなしに叱るのではなく、その子がおかれている状況をまず知ることが大切です。

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子どもの貧困、7人に1人…

子どもの貧困とは、相対的貧困状態にある17歳以下の子どもおよびその生活状況を言います。

 

子どもの貧困率は、厚労省調査によると、13.5%で、約7人に1人が貧困状態にあるということになります。収入の水準が低い世帯では、子どもの将来の進学の希望・展望について「大学またはそれ以上」と回答した割合が低く、貧困状態にあることの子どもの将来への影響が明らかです。

 

国は「子どもの貧困対策の推進に関する法律」や大綱に基づき、さまざまな施策をすすめています。教育分野では、幼児教育・保育の無償化や学校教育における学力保障、高校中退予防や中退後の支援、高等教育の修学支援新制度の実施などがあります。こうした制度への理解を深め、子どもたちの教育を保障していくことが大切です。

教員による児童・生徒性暴力防止法、施行

わいせつ教員対策を強化する新法「教員による児童生徒性暴力等防止法」が4月1日、施行されました。

 

児童生徒らへのわいせつ行為(性暴力)等で教員免許を失効した元教員が、再び教壇に立つことを極めて難しくする「再授与審査」が大きな柱です。審査が始まるのは、2025年度以降になる見通しです。法施行の背景には、高止まりする被害があります。

 

文科省によると、わいせつ・セクハラ行為等で処分された公立小中高などの教員は20年度まで8年連続で年間200人台となっています。わいせつ行為等には、セクシャル・ハラスメントも含まれており、同僚教職員や子ども等を不快にさせる性的な発言等も含まれます。ハラスメントについては、20年6月の法改正により厳しくなっています。これらの被害者や加害者を生むことがないよう、性暴力を許さない学校づくりが必要です。

GIGAスクール構想
Society 5.0にむけた人材育成
成年年齢の引き下げ
教員免許更新制廃止
部活動ガイドライン

GIGAスクール構想

学校教育におけるデジタル環境の遅れを背景に、「1人1台端末」と「校内通信ネットワーク」を整備するとしたGIGAスクール構想は、新型コロナウイルス感染症拡大による休校措置などで、早期の整備が求められ、小・中学校では2021年度当初に概ね環境が整ったとされている。

現在の学習指導要領では、「情報活用能力」の育成が位置付けられ、Society5.0時代を生きる子どもにふさわしい、個別最適な学びと協働的な学びを実現するためには、ICTは必要不可欠とされている。今後は、整備された環境を活用につなげるため、教員のICT活用指導力の向上や情報通信技術支援員(ICT支援員)の配置促進が必要とされる。

1人1台端末環境において、学校における働き方改革をすすめるための校務の情報化(統合型校務支援システム)や、デジタル教科書の実証事業、全国学力・学習状況調査等を含めたオンラインの学習システム(MEXCBT) の開発・活用も始まっている。

Society 5.0にむけた人材育成

Society 5.0とはサイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する人間中心の社会をいう。

AIが台頭する未来社会であっても、①文章や情報を正確に読み解き、対話する力、②科学的に思考・吟味し活用する力、③価値を見つけ生み出す感性と力、好奇心、探究心力が必要であると整理している。

成年年齢の引き下げ

2022年4月1日、成年年齢を20歳から18歳に引き下げる民法が施行された。

高校では、全日制3年生に該当する生徒が在籍することになる。成人の高校生は、クレジット・カードでの契約や企業とのアルバイトなどの雇用契約が、保護者の同意がなくても可能となる。しかし成人の生徒は、「未成年者取消権」の対象から除外され、契約に重い責任を持つことになる。悪質な契約を結ばされる可能性も高くなるため、小中学校からの消費者教育や法教育の推進・充実が重要となる。

教員免許更新制廃止

教員の資質確保を目的に、第1次安倍政権時代に法改正され、2009年度から開始した教員免許更新制。

 

教員免許に10年の期限を設け、期限切れ前の2年間で30時間以上の講習を受け、修了認定されなければ失効するこの制度は教員の負担増、教員不足の一因となっていた。2022年度の通常国会に教育職員免許法の改正案が提出され7月1日に廃止となった。教員免許更新制廃止後の研修等のあり方も注目される。

部活動ガイドライン

スポーツ庁は生徒への過度な負担、教職員の長時間労働の大きな原因となっている部活動に対し、2018年3月に「運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」を策定し、中学校の部活のあり方を大幅に見直すこととなった。部活動の地域移行に関する提言が出されたので、ガイドラインは今後見直される見通し。

・週2日以上の休養日を設定し平日の活動は2時間程度(休日は3時間程度)とする。

・長期休業中も生徒が十分な休養をとることができるよう、ある程度の長期の休養期間を設ける。

など

また、生徒のニーズに応えた多様なスポーツ環境の整備には部活動の担い手が学校だけではなく、地域のスポーツクラブとの連携を進めていく必要がある。

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